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午後の雨

らくがき未満

自分の中の神話

少し、自分の過去を振り返ってみようと思う。 自分は、記憶の中にひとつの神話を持っている。それは20歳のときの話だ。 大学3年の当時、軍靴ならぬ就活の足音が聞こえてきたころの話。 20歳になった私は、はじめて自分の死、自分の社会的役割、そして人生の…

「生きづらさ」の正体

生きづらい。ひとりの若者として、漠然とそんなことを感じていた。私だけではない。街を歩けば、テレビをつければ、SNSをのぞけば、そこには「生きづらさ」の言説が溢れている。しかし、それはなぜだろう?私は、ずっとその正体について漠然と考えて来た。 …

戦争について、最近思ったこと

朝鮮半島関連の最近のニュースを見て、若者がなんとなく思ったことを書き留める。 今、ニュースなどで、「北朝鮮に向かってアメリカが先制攻撃する」「朝鮮半島で戦争が起きる」などと煽られている。ネットニュースにつけられたコメント欄にも、戦争への願望…

礼文島

礼文島暮らしも今日で一年が経過した。 今日一日は、東京から遊びに来た大学の同級生をフェリーターミナルへ送り届けるところからはじまった。そして仕事を終えた今、特に予定のない私は、Roy Hargroveのstrasbourg st. denisを聴きながら家でひとりビールの…

雪山を歩くと...

先週、雪山を登っていたときのことだ。私は前を歩いていたアメリカ人の後ろについていた。もともとはそんなに難しくないはずのコースだったのが、一昨年の大嵐の倒木のせいで、迂回せざるをえなかった。そして、彼は急な角度の崖のような場所を登り始めた。…

島にいた夢

2016年が終わった。私にとってはあっという間だった。 まるで、島にいたという長い夢を見ていたようだ。帰省した都会の空気は汚く、情報は多く、住み慣れたはずの街に強い違和感を抱いている。 島の生活、島の人々の価値観に同化したわけでも、賛同したわけ…

稚内

長い12月も終わりに近づいている。私は今、礼文島での仕事を納め、実家に帰るために稚内のホテルに滞在している(稚内には空港がある)。気がつけばもう、3ヶ月以上島を出ていなかった。 ホテルへ向かう途中、久々に乗るタクシーに戸惑った。金を払ってサー…

23歳の終わり

今日も、礼文島には雪が降っている。11月としては異例の寒さであるらしい。最高気温がマイナス10度を下回ることもあった。 11月が始まるとき、隣の家に住んでいるおばあさんが「11月は一番嫌いだ」とぼやいていた。寒いし、薄暗い。12月以降の雪が降ってしま…

美術館のない島で

大人になった少年は、淡い美の光を求めてどこまでも走り続けていた。彼はかつて世界中の美術館を巡った後、都会を飛び出して島に移り住んだのだ。 彼の突飛な行動を、あざ笑っている人もいた。以前の彼が持っていた地位や名誉を羨んでいた人間たちは、いなく…

食べる礼文

礼文島に住んで半年が過ぎた。最近、料理をはじめた。島に食べるところがあまりにも少ないが故だ。自炊記録をつけるために、新しいブログを立ち上げた。 cookingrebun.hatenablog.com ぜひこちらもチェックしてほしい。

初雪、朝の薄明光線、ミイラ

礼文はもう雪が降っている。現在の気温は3度だ。朝、出勤している時、利尻山に薄明光線が降り注いでいた。厚い雲の端から光が差している光景は、この世のものとは思えない。 ハロウィンにちなんで、今日はミイラの格好をして子供にお菓子をあげていた。 華や…

人生は音楽とともに

小学校の学芸会練習も佳境に入ってきた。島に来て、子供たちの歌に合わせてピアノを弾く生活ももう少しで終わりだ。 仕事の合間に、カフェでマスターと話をする。「人生、どこで妥協できるかが大事」。70歳を過ぎた彼は言う。「まだまだ妥協はできません」…

天使の梯子 "Jacob's ladder"

礼文島は寒い。今日の最高気温は7度だ。日没は早く、日の出は遅い。ついに冬の気配が忍び寄ってくるのだ。 そんなわけで、この連休も家を出ることがなく、ストーブの前でじっとしていた。しかしせっかく礼文にいるのだからと思って、スカイ岬まで車を出して…

秋の礼文島、あるいは満天の星空

子供たちとの学芸会の練習を終えて、家に帰ってきた。学芸会では、ピアノ伴奏を引き受けていた。車を降りると、あまりにも星空がきれいだったので、再び車に乗って澄海(すかい)岬までドライブした。 岬のベンチに寝転がって空を眺めた。見渡す限り満天の星…

礼文島と東京を往き来して感じたこと(2)

(写真は久種湖) 東京から礼文島に帰ってきて1日が経った。島はすっかり晴れた日の秋で、2週間前の大雨が嘘のようだ。今日はウニを貰った。頭の中には、未だ東京の喧騒が残っている。 都市や地方、島などの土地は女性のようだと最近思った。東京はおしゃ…

礼文島と東京を往き来して感じたこと

東京滞在を終えて礼文島に帰ってきた。私は島の澄んだ空気と夕焼け、そして秋の静けさに迎えられた。半年間島に住んでみて東京に帰ると、東京の良いところをいくつも発見した。 内面的な自由。東京は、内面の自由が尊重されやすい。また、どのような生き方を…

障害者問題について23歳が考えてみる

久々に考え事をしたので、書き留めておく。 最近、身近な人が会社を辞めた。「発達障害」「ADHD」だったそうだ。病院で診断されるまで、自分がそうであるということ自体、彼/彼女は知らなかったらしい。彼/彼女は、診断時に障害者手帳を取得し、今後はその枠…

礼文島、低気圧

朝6時半、町内放送を知らせるチャイムで目を覚めた。「本日は低気圧のため、フェリーが欠航です」。低気圧の影響で、海が大時化なのだ。ここ2週間ほど、低気圧による大雨が続いていた。お隣利尻島では「50年に一度」の大雨、稚内にも避難勧告が出ている。私…

礼文島の夏の終わり

礼文島の華やかな夏はあっという間に過ぎ去り、気がつけば秋の空模様だ。あれほど多かった観光客の姿も減り、島の一番の特産物であるウニ漁もほぼ終わった。 夏の間、島の人たちはここぞとばかりに一生懸命働く。一番のかき入れ時なのだ。夏の間は、島じゅう…

秋の島

音楽をかけて礼文島を海岸線沿いにドライブしながら、「今、自分は人生の何ページ目にいるのだろう」とふと考える。3ページ目だろうか、それとも30ページ目か。どの部分にしおりが挟まっているのかはわからない。 島の空模様はすっかり秋だ。澄んだ真っ青…

とろなぎ

突然だが、「とろなぎ」という言葉をご存知だろうか。「とろなぎ」とは礼文島の言葉で、海面が鏡になるくらい穏やかで波のない状態であるらしい。「とろ」は「とても」、「なぎ」は「しけ」の反対と考えてよさそうだ。 この言葉を、島の人に聞いて知った。仕…

礼文島

久々に、スコトン岬のカフェに来てパソコンを開いた。相変わらず、目の前の岬に観光客が定期的にバスで運ばれてくる。今日スコトン岬に来た人たちは気の毒だと思う。今日の礼文島は濃い霧の中にあり、景色など全く見えない。パンフレットなどに掲載された青…

札幌

礼文島から都会に帰った瞬間、今までの生活をふと思い出す。 礼文島から利尻島へ渡り、寿司を食べ、利尻空港から札幌へ飛んだ。飛行機で雲の上へ上がるたびに自分自身を振り返る。今まで保留にしていた、「これからどう生きていくのか」という重大な問いかけ…

礼文島生活の豊かさ

東京から日本放浪を経て、礼文島に移住してからちょうど3ヶ月が経った。その間少しずつ現地での人間関係も出来始め、隣の家のおばあさんに海産物や野菜のおすそ分けをされたり、カフェのマスターにボタンエビを頂いたりするようになった。 夏の礼文は最高だ…

旅と生活(2)

日本最北限、礼文島のスコトン岬にあるカフェに来るたび、なぜかブログの記事を書きたくなる。今日は雨がひどく、海は時化ている。 目の前では相変わらず、色とりどりのカッパをきたツアーの観光客が慌ただしくスコトン岬で写真を撮っては去って行く。なぜそ…

旅と生活

相変わらず、礼文島のスコトン岬をぼんやりと眺めながら、カフェでコーヒーを飲んでいる。 窓から何時間も眺めていると、礼文島を訪れているツアー客が定期的にバスで下の方から運ばれ、岬の前で記念撮影をして、また帰っていく。彼らはみな楽しそうに、非日…

礼文島

様々な力に流し流され、礼文島に来てから3週間が過ぎた。 稚内からフェリーで上陸した日、4月であるにもかかわらず結構な雪が降っていたのは今でも記憶に深く刻まれている。 今、日本最北限の地、スコトン岬にあるカフェにいる。かかっている曲は、アジカン…

名古屋

日本放浪を始めてからしばらく経った。その間、南は長崎、北は仙台まで各地を知人のつてをたどってあてもなく放浪していた。旅の途中に浜松のアート系NPOで働いたりもした。そして社会人になって1年が過ぎた4月から、仕事で北海道の礼文島に住むことになった…

私とトム

今、紆余曲折を経て名古屋で働いている。 自宅から勤務先へと通勤する際、毎日自宅付近の駅から市街地まで「トム」と一緒になる。「トム」は私が心の中で他人に勝手につけた名前だ。トムの素性は全く知らない。彼は一目見てダウン症だとわかる風貌をしている…

仙台

仙台に来て数日が経った。私は今、東北大学附属図書館の近くにあるカフェ『モーツアルト』でこの文章を書いている。しかし店名とは異なり、今、カフェでかかっているのはショパンの24曲のプレリュードである。現在『雨だれ』に差し掛かったところだ。ちょう…

神々がいた時代

今日は京都御所の特別公開の最終日だったので、朝早く起きて行ってみた。最終日の今日まで行かなかったのは、前日まで天気が優れなかったからだ。 待った甲斐あって、晴天の下、普段は入れない御所を満喫することが出来た。その中でも私の目を引いたのは、天…

晴耕雨読

今日の京都は、天気こそ良かったものの気圧が低く、案の定午後から曇り空に変わってきた。弟と四条の大丸へ行き、それから大学のカフェテリアに向かった。 最初、気圧の低さに逆らって活発に動き回ろうとしたが、苛々が募るばかりで、それは対応の悪かった配…

京都

東京の下宿を手放して、長崎で居候生活を始めてから数日が経った。 長崎から京都に飛んだ。京都御所の近くに部屋を間借りし、 気の赴くままに同志社大学のラウンジでくつろいだり、四条や「哲学の道」沿いにあるカフェで物思いに耽ったりする。時間の許す限…

長崎

長崎くんちは終わった。くんちを見物した後も、なかにし礼の『長崎ぶらぶら節』を読んで、くんち、そして長崎という町の余韻に浸っていた。 長崎ぶらぶら節 (新潮文庫) 作者: なかにし礼 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2003/09/28 メディア: 文庫 購入: 1…

長崎

長崎ぶらぶら節 (新潮文庫) 作者: なかにし礼 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2003/09/28 メディア: 文庫 購入: 1人 クリック: 16回 この商品を含むブログ (1件) を見る 長崎に来て一週間以上が経った。正直ブログを書く気は全く無いが、変な義務感のよう…

逃避行

長崎へ来て数日が経った。私は今、港の近くにあるカフェのテラスでのんびりと景色を見ている。長崎港に停泊する漁船が風に吹かれて揺れている。今日もよく晴れている。 相変わらず、無気力にとらわれている。毎日が淡々と過ぎてゆく。私が見る限りでは、この…

東京難民

今日、大家さんに鍵を渡して都内のアパートを出た。彼にお餞別に頂いた缶のサイダーを飲み干すと(こういう気遣いが素直に嬉しい)、今夜泊まる友人のアパートがある街へと向かった。 大きなスーツケースとカバンを持って、駅の近くのマクドナルドに入った。…

片付けの魔法

ミニマリスト、シンプルライフという言葉が流行っている。そのコンセプトは、文字通り、「必要最低限のもので、シンプルに生きてゆく」というものである。 東京の下宿先を引き払うので、自分が持っている服などに対して「いる、いらない、いらない、いらない…

I Should Care

曇りや雨の日は激しく気分が落ち込む。私の気分は天気と綺麗な相関関係がある。生きている喜びを感じるのは大抵が晴れの日、死にたいと思うのはほとんどが曇りの日。そして生の儚さに旅愁のような感情を抱く時には高い確率で雨が降っている。 今日のような蒸…

低気圧と身体

朝11時に起きると、あまりにも身体の機能低下が激しかった。「もしかして台風が来ているのでは?」と考えながら街を歩いていると、案の定人々の口から台風の話題が出た。やはりそうか、と私は思った。こういう時、私はほとんど身動きが取れなくなる一方、気…

ニートな日常

暇なので、最近のニート生活について綴ろうと思う。 朝は9時に起きている。平日も休日も、だ。今の自分にとって、平日と休日の間に境目はない。会社員時代は毎朝6時に起きて、7時前には家を出ていた。今は外に出る必要がない。生きることが仕事だ。 起床…

ツアー旅行と一人旅

オフィスで倒れて救急車で運ばれてから、ずっと東京から離れた実家の部屋にこもって、今後の生活について考えていた。 ひきこもりに関する本は何冊か読んでいたが、自分がひきこもりたいと思ったのは初めてのことだ。誰とも話したくなかった。何日もの間、た…

オフィスと照明

学生時代、私は曇りが非常に嫌いだった。気圧の低下で頭が痛くなるし、(思い込みかもしれないが)呼吸するのが苦しくなる。しかし、オフィスで働き始めた今、私は曇りを好むようになった。雲は、太陽から私の存在を隠してくれるからだ。 オフィスにいると、…

搾取される身体

労働とは何か。会社員として、デスクに座りながらふと考える。パソコンから目線を外すと、他の社員たちが忙しく電話、打ち合わせ、プリンターで印刷しているのが見える。私は今、白いカッターシャツを着ている。他の社員もそうだ。それはこの国の民族衣装の…