午後の雨 / Rain in the Afternoon

らくがき未満 / less than sketches

2019-08-01から1ヶ月間の記事一覧

自由

最近、修士論文のゴールが見えてきた。「作品が完成しつつある」という強烈な歓びのもとにいる。これは20歳の頃に長編小説を生まれて初めて完成させて以来の感覚だ。作品が閉じつつある。そうなればあとは早い。ジグソーパズルの全体像が見えた時と同じだ。 …

勇気はあるか?

十代の頃に読んだ伊坂幸太郎の小説『モダン・タイムス』に何度も出てくる言葉だ。 先週、McGill大学の社会政策の権威と、同じ研究室の先生と3人で名古屋の焼き鳥屋で飲んだ。今M2である私のPh.Dへの進路の話にもなった。私は悩んでいた。しかし、McGill大学…

閉塞感

人生の転機とやらは、いつ訪れるのだろうか? ただ、見えないコンクリートのような壁に四方八方を固められているような気がする。 自分は今、「悩んでいる」のではない。悩んでいるのは幸せな状態だと思う。答えが出ていないのだから。今の自分を覆っている…

心の隙間について

最近(というかいつも)忙しい。そんななか、帰宅途中の電車の中で、ふと田園風景と夏の夕日が一瞬だけ窓越しに見えた。大勢の帰宅客の隙間に、ジョン・コンスタブルが描いたようなやさしい風景が垣間見えた。 その瞬間、私は<<私>>になった気がした。ほんの…

リベラルの自己矛盾

私にとって衝撃的な事件が起った。 あいちトリエンナーレにおける『表現の不自由展』の中止がそれである。 この騒動があった2日間、たまたま付近でアルバイトをしていた。会場を右翼の街宣車が取り巻き、その後すぐに展示が中止になり、翌日近くの公園で小規…