午後の雨 / Rain in the Afternoon

らくがき未満 / less than sketches

大阪

言葉にできないトラウマと、共世界について

4月になった。晴れたと思ったのも束の間、ふたたび雨が多い毎日になっている。 3月下旬から今まで、図らずも、時間がたくさんあった。わたしは、あいも変わらず暗い部屋のなかでひとり寝込んでいた。 しかし、身体的にはほとんどなにもしていなくても、心の…

3月の終わり

3月がもう少しで終わる。最近は天気が悪い日が続いていたが、今日は天気が良い。このあたりで、ひさびさに記事を書いてみたいと思う。 年末年始は、家族でカンボジア旅行をしていた。能登の地震のさいには、日本にいなかった。羽田空港の航空機爆発のニュー…

軽さから重さへ

12月になった。近頃は急に寒くなった。思えば、2023年は挫折と幻滅の連続だった。一番大きな幻滅は、自分自身に対してだ。それでも、わたしは生き抜いていかなければならない。 ゼミ終わりに、ひさびさに指導教員の先生と一対一で話した。就職の話になって、…

重さと軽さ

昨日、大阪のとある駅構内にある、定食屋に入った。ここに来たのは大学院受験のために大阪に来た日以来で、3年半ぶりだ。以前はひとりだった。しかし、昨日は恋人と一緒にいた。そこで気がついた。ああ、ずいぶんと幸せになったな、と。今が一番幸せだ。そう…

ありきたりな人間

懸案だった、ゼミ発表が終わった。わたしは束の間の休憩として、帰ってきてすぐにハイボールの缶を開けた。 ゼミは博論についての発表で、主観的にはうまくいっていなかったため発表資料を作りあぐねていた。資料は長らく白紙のままだった。しかしながら、直…

時代に抗う

博士論文を目の前にして、ずっと行き詰まっていた。しかし、いまになって、突破口を見つけた。そのキーワードは、「時間」である。 「時間を有効に使う」、と言われてすぐに思いつくのは、限られた時間をいかに効率的に使って作業をこなすか、つまり今風に言…

2022

2022年が終わろうとしている。とはいえ、やることは少しも減っておらず、多少余裕のある今だからこそやらなければならない数多くのことに向き合っている最中である。 今年は、ひたすら自分の見たくない部分と向き合った一年だった。現実の、等身大の自分から…

コロナ禍の終わり

コロナ禍になってから、2年以上が経った。日本ではすっかり、COVID-19との共存するというかたちで、日常生活を取り戻した。2020年に家に閉じ込められ、精神に変調をきたしていたが、わたしもすっかり回復した。 終わりつつあるのは、コロナ禍だけではない。…

憂き世

30歳になった。恋人と、リッツ・カールトンでイタリアンを楽しんだ。ホテルの玄関を開けた瞬間、別世界が現れた。大英帝国全盛期のヴィクトリア朝時代を思い出させるような家具が私たちを迎えてくれた。そこで、20歳のときに行ったヨーロッパ旅行の記憶が蘇…

彼女と付き合って、2年と1ヶ月が経った。2年の記念日を祝うのは、私の親知らずの手術のために延期していたが、早く予約しなければならない。 昨夜、2人は近くの大きな公園を散歩した。ひさびさにこの公園に来たが、公園には新しい、今風のおしゃれなカフェや…

膜のようなもの

オーストラリアから帰ってきて、はやくも1週間が経った。1週間、あっという間だった。なにをやっていたかは、覚えていない。 オーストラリアにひとりで行って学会発表したことで、ある意味自分自身を取り戻した。自分の身体と少しの金、そしてパスポートだけ…

酔狂

結果に自信がもてないまま、研究に忙殺されている。自分には才能がないと思ってしまう。しかし、今のところはまだやってみるつもりである。 先ほどオンラインで、大学院の後輩が企画してくれた勉強会に参加した。社会学の基礎を学び直すというものだ。「社会…

慌ただしかった2021年度も明日で終わろうとしている。調査から帰ってきたわたしは、もろもろの書類を出すために大学へ向かった。キャンパスに植えられた桜はもうかなり咲いていた。 大学では、自分も1章分執筆した学術書と、自分も執筆した報告書を受け取っ…

根をもつこと

無意識の王国から追放されたトリスタンは、長い旅路を経てついに故郷に帰ることになった。彼は、もはや追放された者ではなかった。 彼は10年ほど前、故郷から逃亡の旅へ出た。耐えられない出来事が続いたからだ。彼は故郷のすべてを否定した。出自を隠した。…

2022

今年の年末年始は、生まれて初めて地元に帰省しなかった。年末年始は恋人と静かに暮らした。思いがけず、高校の友人とも(彼の交際相手が関西にいることもあって)難波で飲むことができた。 はじめて自分達のお金で買った高級和牛で年末のすき焼き、馴染みの…

やり直し

「青春は永遠に、はじめからのやり直しだ」。 ことあるごとに、わたしを救ってくれた岡本太郎の言葉だ。この言葉が、たった今、コロナ禍などでめちゃくちゃになったわたしの調査計画に向き合い、立て直す気力を与えてくれた。 この文章を書く直前まで、病み…

29

昨日、29歳になった。今日は、やることが多いはずなのだが、あまりにも眠いのでなにもしていない。仏教の本を少し読んだり、考え事をしたりしながら過ごしていた。 昨日は恋人と一緒に、犬鳴山を訪れ、カフェで地鶏を使った焼き肉を食べ、七宝瀧寺を参り、車…

個性

なぜだかわからないが、とても心を病んでいる。行き止まりを感じる。先週の土曜日に日本社会学会で発表したときは、もっと生き生きとしていたのだが。 臨床心理士の先生の指導のもと、ユング派の治療方法であるアクティブ・イマジネーションというのをやって…

停滞

もはや、このブログではおなじみの、停滞期である。締切が近いのに、本当に、やる気がしない。今朝も作業をせずにこのブログを書いている。もう、博士号も取れる気がしない。諦めかけている。もう、疲れた。

金木犀

11月になった。金木犀が香り、紅葉している木を少しずつ見かけるようになった。私は鼻が効かないので普段匂いを気にすることはあまりないが、金木犀の匂いだけは好きだ。秋が来たなって思う。 TAが終わり、大学から帰ってきて、ビールを飲んでいる。最近では…

10月

23時を回っている。疲れ切って、一息つこうとウイスキーと氷の入ったグラスを用意した。 毎日、本当に忙しい。コロナは落ち着いたらしいが、そんなことには全然関係なく、日々のプレッシャーは強く、いつも焦らされている。将来の見通しは不安定だ。ひさびさ…

琥珀エビス

今日はもう、本当にやる気がしないというか、疲れ切っていた。9月締切のものが3つもあるのに、まったく手がつけられなかった。もう疲労が限界近くて、まだ17時くらいなのにビールの缶を開けた。 琥珀エビス。秋の楽しみのひとつだ。家には昨日作った栗ご飯も…

秋の気配

23時44分、ジャズを聴きながらウイスキー「余市」を飲んでいたら、急にブログが書きたくなった。だから書いている。 昨日、この前査読が通った論文が出版され、手元に届いた。小さいジャーナルだが、とても感慨深かった。自分がなにかを活字にしたのは、8年…

追われる

締切に追われて追われて、他の院生の研究の進み具合に焦りに焦り、夢にまで出てきて、今も事態は変わっていない。しかしながら、今日は手を止めて、プールへ行き、今はYoutubeチャンネルをみながらインスタントコーヒーを飲んでいる。そうしたら、今まで追い…

仕込み

最近、アウトプットがなくてかなり焦っている。しかし、毎日やるべきことは少しずつ確実にやっているとも思う。それらの作業は、面倒だが避けて通れないものだ。今は仕込みの時期。焦らず(といっても無理だが)やっていくしかない。

4度目の緊急事態宣言

前回「うまくいかない」というブログを書いたあと、すぐに自分の姿勢を見つめ直し、淡々と研究をこなすスタイルを確立し、恋人とも楽しく過ごしてかなり充実した日々を送っていた。 しかしながら、ここにきて唐突に大阪に緊急事態宣言が発令されることとなっ…

7月

ひさびさに、うまくいかない。もっとも、20代全体で言えば、うまくいかないのがデフォルトだったのだが。 完全に失速どころかほとんど停止している。もう、研究を投げ出してしまいたいと思っている。業務量は多すぎて追いつけない。もう、無理だと思う。他の…

6月の終わり

6月が終わる。深夜23時過ぎ、フラワーカンパニーズの『深夜高速』を聴きながら、一息ついてウイスキーをハイボールにして飲んでいる。明日はワクチン接種だ。 今日、TAをしている先生の代打で急遽統計学の授業を学部生にする機会を得た。臨時とはいえ、学部…

スピカ

気がつけば6月も終わりそうだ。梅雨のまっただなかである。来週にはコロナワクチンの接種も控え、コロナ禍は収束が見えはじめた(と信じたい)。そして、彼女と出会って一年になる。今では、彼女に対して感謝の気持ちしかない。彼女と出会ってから、日増しに…

自由

深夜0時過ぎ、ウイスキーをハイボールにして飲んでいる。グレンファークラスのカスク・ストレングスとかいう強めのウイスキーだ。そして、この記事を書こうと思った。 月の見える夜、恋人と大きな公園を散歩した。噴水のようなモニュメントの前に座って、ぽ…