午後の雨 / Rain in the Afternoon

らくがき未満 / less than sketches

勇気はあるか?

十代の頃に読んだ伊坂幸太郎の小説『モダン・タイムス』に何度も出てくる言葉だ。

 

先週、McGill大学の社会政策の権威と、同じ研究室の先生と3人で名古屋の焼き鳥屋で飲んだ。今M2である私のPh.Dへの進路の話にもなった。私は悩んでいた。しかし、McGill大学の彼と話してて、私に欠けているのは実力や資金ではなく、勇気なのだと改めて痛感した。

 

安定を崩すのは怖い。しかし、それでもやらなければならない時があるだろう。自分と向き合って、より自分になるために勝てない闘いを挑む。同じ研究室の先生が私のことを評して「彼は自律的(autonomy)な思考能力を持っているし、何より考える喜びを知っていると私は感じるから、(この世界でやっていく)心配はないと思ってる」と言ってくれたのが密かに嬉しかった。自律的(autonomy)とは私にとっては最大の褒め言葉である。

 

勇気はあるか?何度も自分にそう問いかける。私は不安を人より何倍も感じやすいタイプだし、保守的で変化を恐れる人間だ。しかし、それでも自分の勇気に賭けなければならない時がある。信じるしかない。怖くても、清水の舞台から飛び降りるしか方法はない。自分の力を信じろ。方法は必ずある。