午後の雨 / Rain in the Afternoon

らくがき未満 / less than sketches

自由

最近、修士論文のゴールが見えてきた。「作品が完成しつつある」という強烈な歓びのもとにいる。これは20歳の頃に長編小説を生まれて初めて完成させて以来の感覚だ。作品が閉じつつある。そうなればあとは早い。ジグソーパズルの全体像が見えた時と同じだ。

 

物事を作り上げる。これ以上の歓びが他にあるだろうか?文字通り、命を削っている。心血を注いでいる。この論文の中には数々の記憶がある、人々がいる。まさに自分が生きているという爪痕である。そして、この論文の遥か深淵には、自由への渇望がある。既存の枠組みから、誰も観たことのない、驚くような新しい世界へ。それが本当の自由だ。