午後のまどろみ

らくがき未満 / less than sketches

怒り

最近、不満を溜め込んでいる。その根本には怒りがあることに気がついた。しかし、何に対する怒りなのか、よくわからない。

 

不満を溜め込む自分は好きではない。誰だってそうだろう。不満を溜め込むと、悪い人間になってゆく。心が狭くなり、道行く人を妬み、ひねくれるようになる。できれば心が清潔な自分でありたいと誰もが思うだろう。

 

アカデミアでやっていく自信がまったくない。自分には研究能力がないと思う。獲って当然だと思っていた優秀修士論文賞に推薦されなかった。これが今の自分の実力なのだから潔く受け入れろと理性は言うのだが、心は、自分のしょうもないプライドと脆い偽物の自信は深く深く傷ついた。やっぱり社会に自分の居場所はないのかと極端なことを思ってしまう。

 

修論、博士課程の試験諸々が終わってそれらの合否結果を待っている状態で悶々としている。余計なことばかり考えている。不安になる。恐怖に駆られる。体調も悪い。コンビニの安酒はもう飲み飽きた。

 

暇な時間に山本太郎氏と酔っぱらいのやりとりをYouTubeで見た。山本氏が先の参議院選挙で出てきたときは「おっ」と思って投票したが、その後の彼を注意深くみると、彼自身の主張やスタイルは変わっていないものの、彼の弱点が見えてきているような気がした。

 

 

 

この人は対話をする、話し合いをするといいながら、相手の話を聴いていないのではないかと思った。彼は自分のロジックをいつもまくしたてるのだが、よく考えればおかしなところがある。いや、すべての理論にはおかしなところがあるのでそれ自体は別によいのだが、それを彼は無自覚でわかっていて防衛するためかいつも早口でまくしたてる。

 

彼が言う、金持ちは悪で苦しんでいる貧乏人が正義であると言わんばかりの勧善懲悪ストーリーは確かにわかりやすいが、そのわかりやすさが犠牲にしているものは計り知れないだろう。私は彼に国会を「かき回す」ことを期待して投票するが、それが政権党になってしまったらそれはそれで怖いと思う。ある友人が「ああいう宗教っぽいの嫌いなんだよね」と言っていたが、たしかに的を射ている。

 

しかし、自分のこの怒りをどこへ向ければよいのだろうか?彼は投票せよ、ビラを配れというのだが。