午後のまどろみ

らくがき未満 / less than sketches

組み換え

28歳を目前にして、自分自身が少しずつ生まれ変わっていることを感じる。以前より、背骨で立っている感じがする。それは絶対感であり、自分自身に対するある種の信頼だった。

 

その背骨を支えているふたつのもの、それは研究と文学だった。小説塾を通して、自分はひさびさに作品を創るという作業に取り掛かっている。昨日は一筆書きで課題の10枚を書き上げた。書き上げた時感じたのは、奇妙な連帯感だった。小説塾のテキストに、自分の問題を見つけることを「金脈」を見つけると編集者が呼ぶと書かれていた。その時私は、修士論文の口頭試問のときに感じた学問の荒野と、やはり金脈を掘るというイメージを思い出して興奮した。研究と文学は、対象が自分の外側か内側かという違いだけで、やることはどうやら似通った部分があるらしく、それが自分を興奮させた。そして、自分にはその両方が必要であった。

 

アイデンティティが、組み替えられていくようだった。