午後の雨 / Rain in the Afternoon

らくがき未満 / less than sketches

巨大な目

無事学会発表を終えて、日本(成田)に帰ってきた。といっても、今はトランジットで、明日の便で関空へ向かう。

 

成田について、電車に乗ると、巨大な目を感じた。そしてわたしは、強い吐き気を催した。オーストラリアに行く前、たびたび心象風景のスケッチで、わたしは「目」を書いていた。しかし、オーストラリアでは、それはまったく感じなかった。日本に帰ってきた瞬間、またその大きな「目」の存在を強く感じたのである。逃げ場はなく、自分の母国であるにもかかわらず、アウェイ感があり、強い疎外感と排除される感じを覚えた。はじめて行ったオーストラリアのほうが、よほどホームな感じであった。

 

10年ぶりに海外で自由時間を得たが、10年前と比べて、日本はより住みづらくなっている感じがした。コロナ禍X日本は、とても相性が悪いようだ。日本の悪い部分、強すぎる同調圧力、同質性と非合理的な社会規範が異常なほど幅を利かせている。強すぎる超自我がこの国を支配しており、自我は強く抑圧されている。電車の中でも誰も話さない一方で、お互いを見て監視し合っている。

 

日本という島国で生きていける気がしない。