午後の雨 / Rain in the Afternoon

らくがき未満 / less than sketches

生き尽くす

11月になった。今年もあと1ヶ月と2/3くらいだ。最近は、相変わらず走っている。今書いている論文の締切が今月末にあるため、ラストスパートをかけている。

 

今日は、自宅から電車で10分くらいのところにある大阪の天王寺を歩きながら、夕陽を見た。歩きながら、自分は20代の第二段階に入っていることを改めて認識した。「広く浅く」可能性を広げる第一段階から、可能性を絞り、「深めていく」第二段階へ。

 

第一段階では、なるべくたくさんの本を読み、たくさんの場所へ行った。本を読む際には、なるべく同じ人の本を読まないようにしていた。しかし、第二段階の今、私は同じ本を繰り返し読んでいる。そしてそのたびに違うアイデアや理解の深化を感じる。「繰り返し」が第二段階のキータームだ。同様に、「やる」「書く」が深化した「やり抜く」「書き切る」が第二段階のキーワードである。たとえば、同じ論文を何度も何度も繰り返し読み、頭に負荷をかけ、考え抜く、といった具合に。それによって、新しく見えてくる景色があると思う。

 

そんなことを考えながらあべのハルカス近辺を散歩していると、ふと「生き尽くす」という言葉が頭に浮かんだ。「生きる」の深化としての「生き尽くす」。今までは生きるかどうか、その表層をなぞっただけで「生きるに値するのか」などともんもんと考えていた。しかし、生きることの細部までなめ尽くして、はじめて生きたと言えるのであって、それまでは判断保留でいい。そう思った。自分自身や他人、あるいは目標と全力でぶつかり合い、前に進んでいく。そうして生は開花する。

 

生き尽くす。これを20代後半のマニュフェストにしたい。