午後のまどろみ

らくがき未満 / less than sketches

日差し

昨日は28歳の誕生日だった。彼女がお祝いに来てくれた。母親からも、郵送でプレゼントが届いた。素敵な一日だった。

 

今日は、明日締め切りの論文を推敲している。昼過ぎに小休憩をしようと思って、窓から外を見ると、雲から少しの空が見えて、そのうち陽がさしてきた。静かな、優しい日差しだった。

 

最近は研究のことで頭がいっぱいだった。手を休めて、日差しを浴びていると、自分の人生からの眼差しに出会った。しばらく、椅子にもたれかかりながらぼんやりと窓の外を眺めていた。すると、ステレオからMr.Childrenの「手に入れたものと引き換えにして/切り捨てたいくつもの輝き」という歌詞が聞こえた。自分にとって27歳は、歌詞のとおり手に入れたものが多かった一方で、切り捨てた輝きも多かった。自分が生まれ変わるためには仕方がないと思っていたものの、心のどこかで切り捨てたことが引っかかっていた。柔らかな日差しを浴びて、ようやく納得できた気がした。

 

島にいたころ、休日に海沿いの道を車で走らせながら日差しを見て、「今は人生の何ページ目くらいだろう」と考えたことを思い出した。今日は、人生の何ページ目なのだろうか。