午後の雨 / Rain in the Afternoon

らくがき未満 / less than sketches

夢とゲーム

今日、嫌な夢を見た。誰もいない大富豪の大邸宅に迷い込んだ。その家は、部屋を一歩出ると部屋の配置が毎回変わってしまう迷宮だった。大邸宅には、自分と女以外誰もいなかった。二人で途方にくれながらも愛し合っていると、女の方が死んで動かなくなってしまった。あるいは、女に見捨てられたのかもしれない。

 

今の自分の生活を改善するような解を探していたが、そんなものはないことに気が付いた。完全に、ナッシュ均衡である。つまり、与えられた条件を元にした場合、自分が動く動機はないので、その穴にはまり込んだまま動けなくなっているのだ。均衡点を動かすのは本当に難しい。労力がいる。答えはわかっているというのに、動けない。モチベーションMが悪化すると、自分を取り巻く環境Eも悪化する。するとさらにMが悪化する。そしてさらにEが...と連鎖して、今の状況に至る。恋人に振られてから、完全に時が止まったままである。

 

実家の吸引力はダイソンよりも強い。それは経済的な理由だ。引きこもりが引きこもるのは、ゲーム理論で説明できるのではないか(もうやられているのかもしれない)。社会構造とは本当に恐ろしい。一旦均衡したら、動かすことができないように見える。

 

ところで、学部生のときにゲーム理論の授業で、ある状況が与えられて、このゲームに勝つにはどうしたらよいか?と先生が質問を投げかけた。私は答えをいろいろ考えたが、わからなかった。答えは「ゲームのルールを変える」だった。そんなのありかよ、と思った。

 

そう、もう答えはわかっている。ゲームのルールを変えるもっとも手っ取り早い方法は、場所を変えることだ。しかし、環境Eが悪化して、モチベーションMが限りなく低い現状、私は一体どうすればよいのだろうか。