日本最北限、礼文島のスコトン岬にあるカフェに来るたび、なぜかブログの記事を書きたくなる。今日は雨がひどく、海は時化ている。
目の前では相変わらず、色とりどりのカッパをきたツアーの観光客が慌ただしくスコトン岬で写真を撮っては去って行く。なぜそこまでして、人は旅をしたがるのだろう。観光は今や一大産業で、経済のうちの大部分を占めている地域も数多い。
たかが数日の旅に、時に人は命をかける。旅や観光についての人の姿勢を見ていくと、その奥に潜む人の生活、そして人生についても迫ることができるのかもしれない。
自分は大学を出た後放浪して、礼文島で生活を始めたが、これが大多数が進む「正解」の道でないことは間違いない。大学を出て、私は自分の「自由」に戸惑った。今もそれを持て余しているが、少しずつその「自由」との折り合いもついてきた気がしないでもない。
少しでも景色から目をそらすと、観光客は消えてしまう。これからどこへいこうか。そんなことばかりを考えている。