島生活が終わった。今は東京にいる。
学生時代、よく歩いていた東京をもう一度散策してみた。
たかが3年前の話なのに、ずいぶんと年月が経ったと思ってしまう。
あのとき、一体自分は何をそんなに悩んでいたのか。
自分とは何か、世界とは何か。
自分はいかにあるべきか、世界はいかにあるべきか。
きっとそんなことを考えていたのだと思う。
自分は何かを得るために島に行ったのではなく、
高慢や偏見、そんなものたちを捨てるために島に行ったのだと思った。
ほんの少しだけ身軽になった。