午後の雨

らくがき未満

生活と人生、あるいはボケとツッコミ

日曜日の昼下がりに、いつもより丁寧にコーヒーを淹れる。開封したばかりの新鮮な豆をミルで挽くと、匂いが広がる。

島の食材を食べ、登山をして、夜にヘルマンヘッセの「荒野のおおかみ」を読む。私の生活は満ち足りたものであるように思えた。

 

お笑いにはボケとツッコミがあるが、上述の生活は私にとっての「ボケ」である。ボケたままであれば幸せだ。

 

不意に、心の奥の方から「ツッコミ」が聞こえることがある。そのツッコミは、小声ではあるが、幸福な「ボケ」を一瞬で凍らせるような強力な声である。

 

大抵の人はお笑い同様、「ボケ」と「ツッコミ」が調和している、あるいはうまく折り合いをつけて漫才を続けているのだろう。だが私の「ツッコミ」は、漫才を根底から破壊してしまうような場違いで、「空気の読めない」本質的な声だ。その「ツッコミ」のために、私は今までの生活を放棄せざるを得なくなる。

 

最近では、自分はそういう種類の人間なのだと半ば諦めている。私は、自分の人生の目的も知らぬまま、死の直前まで突っ走っていくのだろう。

広告を非表示にする