午後の雨

らくがき未満

礼文島

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礼文島暮らしも今日で一年が経過した。

 

今日一日は、東京から遊びに来た大学の同級生をフェリーターミナルへ送り届けるところからはじまった。そして仕事を終えた今、特に予定のない私は、Roy Hargroveのstrasbourg st. denisを聴きながら家でひとりビールの缶を開けるのだった。

 

友達はなかなか面白い奴だった。

彼は大学を卒業してから定職についておらず、実家で暮らしている。彼の最近までの「仕事」は、毎日PSPウイニングイレブンをやり、その経過をブログにアップすることだった。

ひさびさに会った、パーマをかけた彼は、不思議な安定感があった(ように私には見えた)。

 

いわゆる田舎であり、定職につかない人間に対して基本的には厳しい視線が注がれるこの島において、彼の存在は異質だった。だが、彼は私が知らない間に何かを見つけたのか、決して揺らぐことはなかった。

 

「俺、旅人になることに決めたわ」。彼はそう言い残して島を去っていった。そして私は決まり切った時間、決まり切った仕事のなかに再び埋没していった。

 

翻って、私の方はどうか。まったくもって不安定である。島に来てから特に、気分が天候に左右される。晴れの日の日中は人生に対する賛美歌を歌い、日が沈めば死を考える。私の人生の中の物語は、今どのあたりにあるのだろうか。

 

人生とは何か、仕事とは何か。その答えは未だ出ない。

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