午後の雨 / Rain in the Afternoon

らくがき未満 / less than sketches

巨大な目

無事学会発表を終えて、日本(成田)に帰ってきた。といっても、今はトランジットで、明日の便で関空へ向かう。 成田について、電車に乗ると、巨大な目を感じた。そしてわたしは、強い吐き気を催した。オーストラリアに行く前、たびたび心象風景のスケッチで…

日本

今日もオーストラリアにいる。本当は学会があったが、あまりにも行きたくなさ過ぎてSkipした。そして、カフェに行き、海を見て、海岸沿いをあるきながら学部時代の友人と電話した。オーストラリアに来て、日本の世情の暗さをはっきりと意識化することができ…

主客転倒

オーストラリアで開かれている国際学会に参加している。しかし、やる気はまったくせず、ちっとも楽しくない。わたしの研究が、いや、わたしの人生が行き詰まっていると感じるからだ。 代わりにというか、ホテルのベッドに寝転んで、(意図せず)自分の生き方…

オーストラリア

ここ数年、めっきり腰が重くなった。コロナ禍がそれに拍車をかけて、外出すらおっくうになっていた。家の外でもそうなのだから、外国なんて強制されなければ行くことはない。 だが、今は久しぶりに海外にいる。オーストラリアだ。明日からの国際学会での発表…

ルサンチマンと激しい怒り

「激しい怒り」というタイトルとは、このブログの雰囲気にあまりなじまないものであるように思う。しかし、つい先ほど、わたしは積年の激しい怒りを内に秘めているということを自覚した。 きっかけは、わたし自身が、いつからかずっとルサンチマンを抱えてい…

酔狂

結果に自信がもてないまま、研究に忙殺されている。自分には才能がないと思ってしまう。しかし、今のところはまだやってみるつもりである。 先ほどオンラインで、大学院の後輩が企画してくれた勉強会に参加した。社会学の基礎を学び直すというものだ。「社会…

能動的想像

前回のブログで言及したユングの『元型論』をさっそく取り寄せ、読解を進めている。分厚い大著だが、元型的な力がすぐそこに差し迫っているので、すらすらと読むことができる。読むと言うより、体験するといった感覚のほうが近いか。10年前に大学図書館で見…

自粛警察

昨日に引き続き、いろいろと考えが浮かんだのでメモ程度に記しておく。 ここ数年、同じ夢を何度も見ていた。散弾銃のような長い銃をもった兵士のような男たちに、つねに銃を向けられて追いかけ回される、あるいは監視されている夢だ。この夢は、わたしが抱え…

他人の罪を背負うとき(2)

もう深夜12時半をまわっているが、数時間前に書いたブログの記事から、さらに考えが浮かんできたのでメモとして書き記す。 hayatokat.hatenablog.com 先ほど、自分が相手にしているのは普遍的無意識としての「影」だと考えた。河合隼雄は、「影」が個人のも…

他人の罪を背負うとき

ゴールデンウィークに入って、日常の圧力から一時的に解放された時、激しい空っぽ感に苛まれた。そして、三日三晩、狂ったように小説を書いた。それは傷を癒すため、そして影の脅威から逃れるためである。一応、骨格は結末まで出来上がった。 そして、自分が…

慌ただしかった2021年度も明日で終わろうとしている。調査から帰ってきたわたしは、もろもろの書類を出すために大学へ向かった。キャンパスに植えられた桜はもうかなり咲いていた。 大学では、自分も1章分執筆した学術書と、自分も執筆した報告書を受け取っ…

「よい子」

仕事のプレッシャーが極値に達し、東京で潰れたときと非常に似通ってきたので、抱えていた締切間近の仕事を放り出して、コロナ禍以降中断していたちょっとした電車日帰りの一人旅をした。仕事で自身のメンタルがかなり悪化し、おおげさにいえば死に片脚をつ…

根をもつこと

無意識の王国から追放されたトリスタンは、長い旅路を経てついに故郷に帰ることになった。彼は、もはや追放された者ではなかった。 彼は10年ほど前、故郷から逃亡の旅へ出た。耐えられない出来事が続いたからだ。彼は故郷のすべてを否定した。出自を隠した。…

食べる(3)

最近、自分のなかに起きている変化を記録する。 数ヶ月前、自分は能動態と受動態の間にあったという「中動態」から展開された國分の議論にはまっていた。國分によれば、「中動態」とはカツアゲされたときにお金を出すという行為である。お金を出したのは自分…

2022

今年の年末年始は、生まれて初めて地元に帰省しなかった。年末年始は恋人と静かに暮らした。思いがけず、高校の友人とも(彼の交際相手が関西にいることもあって)難波で飲むことができた。 はじめて自分達のお金で買った高級和牛で年末のすき焼き、馴染みの…

食べる(2)

自分のなかで、根本的な組み替えが起こっている。今までわたしが<<わたし>>だと思っていたものは消滅していく。わたしは戸惑い、赤子の状態からまた、「食べる」ことを学んでいく。 今のわたしにとって「食べる」ことは比喩だけではなく、本当に食べることす…

わからない論

今日は、朝起きたときからちょっと尋常じゃないくらいに眠く、何もできていない。最近また、ブログの更新頻度が増えている。それだけ、現実がうまくいっていないということか。しかし、現実がうまくいっていないのは、必ずしも悪いことではなく、内的な発見…

やり直し

「青春は永遠に、はじめからのやり直しだ」。 ことあるごとに、わたしを救ってくれた岡本太郎の言葉だ。この言葉が、たった今、コロナ禍などでめちゃくちゃになったわたしの調査計画に向き合い、立て直す気力を与えてくれた。 この文章を書く直前まで、病み…

29

昨日、29歳になった。今日は、やることが多いはずなのだが、あまりにも眠いのでなにもしていない。仏教の本を少し読んだり、考え事をしたりしながら過ごしていた。 昨日は恋人と一緒に、犬鳴山を訪れ、カフェで地鶏を使った焼き肉を食べ、七宝瀧寺を参り、車…

食べる

夢を見た。 自分は、青森県に出張かなにかで出かけている。JR青森駅で車を借りて、出張先の山奥に向かった。目的地まではナビを使い、舗装された道路で簡単にたどり着くことができた。用事が済んで、帰ろうとしたが、道に迷った。もっとも、帰る前から、自分…

個性

なぜだかわからないが、とても心を病んでいる。行き止まりを感じる。先週の土曜日に日本社会学会で発表したときは、もっと生き生きとしていたのだが。 臨床心理士の先生の指導のもと、ユング派の治療方法であるアクティブ・イマジネーションというのをやって…

停滞

もはや、このブログではおなじみの、停滞期である。締切が近いのに、本当に、やる気がしない。今朝も作業をせずにこのブログを書いている。もう、博士号も取れる気がしない。諦めかけている。もう、疲れた。

金木犀

11月になった。金木犀が香り、紅葉している木を少しずつ見かけるようになった。私は鼻が効かないので普段匂いを気にすることはあまりないが、金木犀の匂いだけは好きだ。秋が来たなって思う。 TAが終わり、大学から帰ってきて、ビールを飲んでいる。最近では…

10月

23時を回っている。疲れ切って、一息つこうとウイスキーと氷の入ったグラスを用意した。 毎日、本当に忙しい。コロナは落ち着いたらしいが、そんなことには全然関係なく、日々のプレッシャーは強く、いつも焦らされている。将来の見通しは不安定だ。ひさびさ…

琥珀エビス

今日はもう、本当にやる気がしないというか、疲れ切っていた。9月締切のものが3つもあるのに、まったく手がつけられなかった。もう疲労が限界近くて、まだ17時くらいなのにビールの缶を開けた。 琥珀エビス。秋の楽しみのひとつだ。家には昨日作った栗ご飯も…

秋の気配

23時44分、ジャズを聴きながらウイスキー「余市」を飲んでいたら、急にブログが書きたくなった。だから書いている。 昨日、この前査読が通った論文が出版され、手元に届いた。小さいジャーナルだが、とても感慨深かった。自分がなにかを活字にしたのは、8年…

追われる

締切に追われて追われて、他の院生の研究の進み具合に焦りに焦り、夢にまで出てきて、今も事態は変わっていない。しかしながら、今日は手を止めて、プールへ行き、今はYoutubeチャンネルをみながらインスタントコーヒーを飲んでいる。そうしたら、今まで追い…

影の力

最近、臨床心理士の先生とのセッションのなかで、ユングの「影」の概念にハマっている。ユングのいう影とは、自己の一部で、「生きられなかった自分」「自分の認められない部分」のことを指すらしい。河合隼雄先生の『影の現象学』という本では、影には集合…

仕込み

最近、アウトプットがなくてかなり焦っている。しかし、毎日やるべきことは少しずつ確実にやっているとも思う。それらの作業は、面倒だが避けて通れないものだ。今は仕込みの時期。焦らず(といっても無理だが)やっていくしかない。

4度目の緊急事態宣言

前回「うまくいかない」というブログを書いたあと、すぐに自分の姿勢を見つめ直し、淡々と研究をこなすスタイルを確立し、恋人とも楽しく過ごしてかなり充実した日々を送っていた。 しかしながら、ここにきて唐突に大阪に緊急事態宣言が発令されることとなっ…